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転職体験談

年収1837万円のITコンサルタントへの転職とやりがい

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ITコンサルタントやりがい

ITコンサルタントは転職の人気職種です。しかし通常とは異なる求人探し・面接に戸惑うかもしれません。

そして、働いて初めてわかる辛さがあります。
 
年収1837万円のITコンサルタントに転職し、やりがいも苦労も知った身として、私の体験が役に立てばと思います。
 

ITコンサルタントへの転職

前回、私は大企業社内SEへの転職について書きました。

年収276万円の下請け(孫請け)会社プログラマーからスタートし、転職でステップアップをしながら、やっとここまで来たと感じていました。

そして、いよいよ最後のステージを目指します。

PG→中堅企業のSE→ITコンサルタントか社内SEで業務知識も強化→事業会社の経営企画→業務・IT両方をこなすコンサルタント

社内SEから経営企画に異動し、大規模システム導入のみでなくM&Aなどにも携われて、事業会社での業務経験も積むことができました。

私はITコンサルタントに転職するため、いくつかの転職エージェントに登録し、担当者と面談してみました。しかし何かしっくりしません。ITコンサルタント募集の求人をいくつか見てみましたが、業務のイメージも湧きません。

そして、コンサルティング会社の面接は論理的思考力と課題解決が重要と聞き、エージェントの面接対策も受けましたが、他のSE面接対策と変わらない内容に違和感を覚えました。

SEや社内SEを目指していた頃の転職エージェントと、ITコンサルタント転職用のエージェントは違うのではないか。そう思い、コンサルタントや外資系転職に強いエージェントも登録し、エージェント担当者と会ってみました。

そこでようやく、ITコンサルタントの裏表両方の仕事内容と、求人の見方、論理的思考を問われる面接方法を知ることができました。下請けPGから抜け出すため転職していた頃もそうですが、未経験の領域に飛び込むときは、その領域に詳しい人に話を聞くのが一番効率的です。本やネットでは知り得ない情報は貴重でした。

私は職務経歴書を全面的に書き直し、いくつかのコンサルティング会社に応募しました。そして全ての会社から書類通過・面接の案内が来ました。ITコンサルタント転職でのポイントが分かれば、後は今までの転職ノウハウが活かせます。

面接もそれほど難しくなく、ほどなく内定をもらいました。しかし順調に面接が通ったのは、私に論理的思考力があったからではありません。ITコンサルタント転職は、システム導入の経験が深く問われます。論理的思考力や課題解決力が問われるのは経営コンサルタント転職となりますので、その違いをお伝えします。

 

ITコンサルタントと経営コンサルタントの転職の違い

ITコンサルタントは、経営コンサルタントなどとは異なります。あくまで「IT」が主です。課題解決力や論理的思考力も問われますが、語弊を恐れずに言えば、システムエンジニアの延長線上にいます。受け身ではなく自ら考え実行することは求められますが、経営の課題解決ができる人と、ITの全体設計ができる人がいたら、ほぼ確実に後者が採用されます。

私は大企業時代、外資系の有名な経営コンサルティング会社、ITコンサルティング会社両方のコンサルタントと仕事をしたことがあります。彼らのスタイルはまったく違うものでした。

経営コンサルタントは、おそらく皆さんがイメージされる「企業のトップに経営改善提案を行う超エリート」に近いです。優れた分析とプレゼン力を持ち、とにかく頭の回転と論理思考力が高い、というのが一緒に仕事をした印象です。数ヶ月の調査と報告書作成・プレゼン1回で、コンサル料が数億円を超えることも珍しくありません。

一方のITコンサルタントは、経営課題と戦略が決まった後、ITをどのように最適化して経営に貢献するか、が問われます。IT全体のグランドデザインを描くところから、コンサルティング会社によっては導入・開発まで関わることもあります(開発はコンサルティング会社の子会社が担当することも多い)。

ちなみにコンサルタントの面接で、「日本人の豆腐の年間消費量は?」などと突然問われる話が有名ですが、あれは経営コンサルタント転職の場合です。ITコンサルタントであのような質問をされることはあまりありません。

あったとしても、ITコンサルタント転職に強いエージェントの面接対策を受ければ問題ありません。多少受け答えに難があっても、ITコンサルタントに求めるものはシステム導入経験や全体設計ができるかどうかだからです。

むしろ転職時に気をつけることは、名ばかりITコンサルタントの求人です。

名ばかりITコンサルタント

ITコンサルタント転職時に最も気をつけることを伝えます。

それは求人情報に載る「コンサルタント募集」の具体的な仕事内容をよく確認することです。

コンサルタントは国家資格などではないため、勝手にコンサルタントと名乗っても問題はありません。そして世の中には、PG・SEレベルの人が「コンサルタント」として名乗る人がいます。

例えばある外資系ではエンジニア全てが「ITコンサルタント」と名乗り、名刺にもそのように記載しています。しかし仕事内容を確認すると、コーディング・テストのみしているプログラマーもいます。

また以前取引のあった会社では、派遣先単価を挙げるためエンジニア未経験者もコンサルと呼んでいました。ベンチャー企業では、システムエンジニアよりカッコイイという理由でITコンサルタントを名乗る人もいました。

ITコンサルタントの定義は人それぞれですが、一般には「企業の経営課題を解決する」ことを目的とし、IT提案から実施(システム開発)まで行います。超上流工程とされる企業のIT全体設計、付随して業務プロセス設計を中心に行います。
 
ERP(販売・会計などの基幹システム)の導入コンサルタントもITコンサルタントの一種ですが、ERPコンサルタントは下請け会社、開発中心の会社も多いため注意が必要です。

外資系の有名ITコンサルティング会社(アクセンチュアなど)や、日系大手SIerの上級SE、特定のシステム・業務に特化した中堅コンサルティグ会社などであればIT全体設計・提案や業務プロセス設計に携われますが、求人表だけでは判断しにくいのが難点です。

またITコンサルティング会社では開発専門の子会社を設けていることがありますが、その子会社の求人で「将来コンサルタントとして活躍できるチャンスあり」などと書かれているものは注意が必要です。

子会社で活躍したら親会社(コンサルティング会社)に引き上げてもらえる、子会社でも上流工程に関われると思う人がいますが、現実に実現した人を見たことがありません。

ITコンサルティング会社では、子会社を導入・開発専門部隊と定義していることが一般的です。つまり、導入・開発以外の工程を担当してもらうつもりがありません。ITコンサルだけでは売上が頭打ちになることと、他社に導入・開発を持っていかれないように(自社でその企業のITを独占できるように)子会社を作ることが一時期流行りました。

外から見ているとなかなか分かりにくいものですが、ITコンサルティングの世界は特に情報が少なく、自力での転職活動はかなり厳しいというのが実感です。

ITコンサルタントに強い転職エージェントの利用は必須で、外からは見えない情報をエージェント担当者から引き出せるかが、SE・社内SE転職よりも重要となります。

それでは、実際に働いてわかったITコンサルタントのメリット・デメリットに触れていきます。

超上流工程のITコンサルタントのやりがいと苦労

私が転職したITコンサルタント職は、超上流工程と言われる分野を専門としており、企業のIT全体設計・最適化、業務プロセス設計を主に行っています。企業全体のIT戦略立案を担う立場で、仕事のやりがいという意味では申し分ない環境です。

年収も30代前半で1,837万円となり、SE・社内SEでは得られない高い報酬を受け取ることができました。

体力ではなく知力が問われる、企業トップに提案したりIT戦略を立案できる、高給など、かっこいい・憧れると思う人が多いのも分かります。

しかしITコンサルタントは、世間一般のイメージ以上に激務です。コンサルタントは、数ヶ月の企業調査を行い、業務・ITの戦略を立案します。そして報告書作成と企業トップ・役員・システム部門部長へのプレゼン1〜数回で、数千万円〜数億円の手数料をもらいます。金額の感覚として、企業規模によりますが、仮にPGが1人月60万円、SEが80〜100万円とした場合、ITコンサルタントは400〜500万円(有名コンサルタントになると青天井)くらいとなります。

つまりそれだけ高額の手数料をもらえるよう、アウトプット(成果)を出す必要があります。IT戦略立案時は、毎日深夜2時まで仕事、土日も関係なしという状況が数ヶ月続くこともあります。またチームメンバーなど会社内の競争も激しく、頭の回転も早くアウトプットも出せる人が多いため、成果が出せなければ3年くらいでリストラされることもあります。

激務かつ強烈なプレッシャーに押しつぶされる人もいます。このあたりは会社によりますが、特に外資系ITコンサルティング会社は厳しい職場と思っておくべきです(日系や、外資系でも日本進出が長い会社はゆるやかな所もあります)。

私は仕事のやりがいを求めるタイプであまり気になりませんが、プライベートを重視したい人には荷が重くなりがちです。

生涯働くには適していません。しかし20〜30代前半くらいの人は、ITコンサルタントを経験しておくとキャリアの幅が広がります。

外資系のITコンサルティング会社出身者となると、仮に3年でリストラされても、事業会社の経営企画・システム部門などに転職しやすくなります。その会社に転職できたこと、厳しい環境で鍛えられていること、IT戦略立案などのアウトプットを出せる可能性が高いこと、出身者というだけでそのような評価がされます。

SIerなどにも転職しやすく、他の同年代の転職者よりも給料が優遇されることもあります(ITコンサルタントは年収が高く、転職で下がりすぎないようにする意図もある)。

ITコンサルタントは給料もその後のキャリアにも有利に働く。しかしここまで読んで、ITコンサルタントは敷居が高いと感じたかもしれません。もしそうであれば、ERPコンサルタントから入るのがお勧めです。

ERPコンサルタントという選択肢

ERP(イーアールピー、販売・会計などの基幹システム)の導入コンサルタントも、ITコンサルタントの一種ということができます。

実際、SAP(ERPで最も有名なパッケージシステム)導入を担当する人は、よくSAPコンサルタント、ITコンサルタントと名乗ります。

ERPコンサルタントをお勧めするのは、転職しやすく、企業全体の業務プロセスを理解でき、その後のキャリアップにつながりやすいからです。

販売や物流、会計など、どの企業でも必要な業務のシステム導入となり、会社全体の業務全体の整合性・最適化を考えながら進めるため、ITコンサルタントに求められる企業のIT全体設計・業務プロセス設計につながりやすくなります。

またERPはパッケージシステムで、標準的な業務プロセスを網羅した機能が用意されています。それらを学ぶことで標準的な業務を把握することができ、企業に各種提案を行うときも世間一般・業界標準などを踏まえた話を展開することができます。

ERPは多くの企業に導入済みのため、今後も仕事は確保されており、特殊なプログラム言語のようにすぐ廃れる、ということもありません。つまり息長くその仕事につくことも可能です。

ERPコンサルタントを経験した後、超上流工程を行うITコンサルタントになることも、大企業社内SEを目指すこともできます。

ただしERPコンサルタントは、前述の名ばかりコンサルタントが多い職種でもあり、上流工程を担えるかどうか、仕事内容をよく見極める必要があります。

ITコンサルタントと違い、ERPコンサルタントは多くの転職エージェントが対応できるため、何社か登録すれば求人に困ることはありません。

さて、ここまでITコンサルタント転職と仕事内容をお伝えしてきました。キャリアプランを達成し、年収も1837万円になりました。しかし、それは本当に幸せなことでしょうか。

年収1837万円のITコンサルタントは果たして幸せか

一般的に年収1837万円は高額な部類になり、実際、ほしいものは大体のものが手に入ります。ITコンサルタントというステータスも周りから羨ましがられ、仕事にもやりがいがある・・・しかし、果たして今の私は幸せでしょうか。

実は私がもっとも幸せと感じていたのは、ITコンサルタントとして働いている時でも、大企業社内SEになったときでもありません。

もっとも充実し、将来を目指して楽しんでいたのは、下請けPGから抜け出そうと必死に転職活動していた時です。

年収276万円の下請けPGからスタートし、学歴も経歴もなかった身で上流工程を目指そうともがいていた頃、転職のコツをようやく掴んで面接が次々通っていった頃、当時は大変で不安しかありませんでしたが、今思い返すと楽しい時間だったと分かります。

この転職体験談を読んでいる方は、上流工程を目指している方が中心と思います。自分の知らない領域に飛び込むのは怖いものです。しかし一度登ってしまえば、山の下の道のりは実は平坦だったと分かります。

何年か後に、あの時転職して良かった、あの頃は楽しかったと思えるような転職活動ができることを願っています。

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